物流倉庫の仕事内容【自社運営に比べてコスト削減できます】

物流倉庫について知りたい人「物流倉庫を使う目的が知りたい。それと仕事内容、メリットデメリットなども教えて欲しいです。」
こういった疑問に応えていきます。
物流会社に10年以上勤めているので、実体験に基づいて執筆していきます。
本記事の内容
- 物流倉庫を使う目的
- 物流倉庫の仕事内容は5つ
- 物流倉庫のメリット・デメリット
物流倉庫を使う目的
立ち上げ当初は自社で「受付」〜「払出」まで行っておりましたが、
倉庫を所有すると維持費や人件費が掛かります。
そして商品数が増える毎に人件費は大きく膨れ上がります。
さらに盗難防止のセキュリティの経費負担もあり、
自社で倉庫運営をすると大きなランニングコストが掛かります。
そこで、物流倉庫会社が一連の作業を全て請け負い、
独自システムを備え迅速かつ正確な業務を提供することで、
時間と経費の負担軽減を実現することができます。
実体験:自社倉庫から物流倉庫に移転した時の話
以前扱っていた商品の中で、自社倉庫運営から物流倉庫に移転した商品があります。
理由は自社倉庫だと商品の保管面積が足りず、溢れ出てしまうためです。
自社倉庫の保管面積は小さいので多くの商品保管は難しいです。
保管面積の大きさやその他の条件を合わせると、大手企業が当てはまったので依頼しました。
結論、商品の質は満足ですが、単価が高くフレキシブルな対応が効かないため、使いにくいです。
単価が高い分フレキシブルな対応ができればまだ納得がいくのですが、
「対応できません」と言われると、単価に対して割りに合わないと感じます。
そのため、商品を預ける先の物流倉庫は重要です。
面積だけで選ぶと対応してもらえず、依頼者側が困惑してしまいます。
細かいところまで対応してくれる物流会社を選ぶようにしましょう。
物流倉庫の仕事内容は5つ
物流倉庫の仕事内容は以下5つの工程があります。
①受付
貨物を荷下ろしシッピングダメージ有無の確認を行い、システムに受領詳細を反映させます。
荷下ろし直後に貨物を確認する理由は、どこで起きたダメージなのか明確にするためです。
貨物の受け取りとシッピングダメージの確認を終えたら、顧客に入荷連絡をします。
②検収
検収項目は以下の通りです。
- 商品名
- 色
- 個数
- 傷
書類と商品が一致してるか確認し、問題なければシステムに詳細をアップロードします。
検収時に不具合があれば即連絡して判断を委ねます。
③検査
検収者とは別で検査員が検品完了後の商品を検査します。
検収で漏れが無いかダブルチェックで確認を行います。
その際に外観検査を行い、商品に傷がないか確認します。
傷などがあれば良品として扱えないため、顧客に連絡して写真を送って連絡を待ちます。
商品に傷があれば検収と検査で見つけて食い止めます。
見つけたら顧客へ連絡して判断を委ねます。
④格納
検査合格した商品を棚に保管します。
棚にはロケーションがあり、数字やアルファベットで管理されることが多く、
どこに、何が、何個、保管されてるかシステムで管理しています。
システムに「商品名」、「ロケーション」を入力すると詳細がわかります。
⑤払出
顧客から払出指示により、保管棚から取り出し出荷の準備をします。
商品を梱包して指定された宛先へ速やかに配送します。
毎日決まった時間に集荷があるため、集荷時間までに梱包したら出荷します。
物流倉庫のメリット・デメリット
物流倉庫を使うとメリット・デメリットがあります。
それぞれ以下の通りです。
メリット
物流会社のメリットは以下3つです。
①コスト削減
管理費や維持費のコストを削減できます。
自社倉庫や人件費にコストが掛からないため、自社運営よりコストを下げることができます。
例えば自社倉庫で運営すると、人件費だけで1人300~400万円くらいします。
それプラス倉庫の維持コストが年間数百万円くらいかかります。
物流倉庫の場合、月額1万円くらいで利用することができ、あとは使用量だけで運営することができます。
トータルの維持費を考えると物流倉庫を利用する方がコスト削減に繋がります。
②合理化
自社倉庫を使うとキャパの限界や整理整頓、安全点検などがありますが、
物流倉庫はキャパが限界になることは考えにくいです。
倉庫のキャパを見ながら会員を絞っており、作業や倉庫の面積が追いつかなくなると会員募集を停止します。
自社倉庫で運営すると場所を確保する仕事などが出てきますので、物流倉庫を使うと合理化です。
③リソースの削減
物流倉庫を使うとリソースの削減になります。
物流倉庫での仕事は誰にでもできる仕事なので、誰にでもできる仕事は物流倉庫に任せた方がいいです。
他に重要な仕事や新規事業などにリソースを使った方が会社にとって有効的です。
なので、物流倉庫に任せられるのであれば委託しましょう。
デメリット
物流会社のデメリットは以下2つです。
①手数料が高い
正直手数料が高いです。
自社で運営する以上に経費がかかります(固定費を除く)。
依頼者側は固定費などが掛からない分、手数料を割高に設定しています。
だいたい1個あたりの手数料が自社運営での送料の倍の費用がかかります。
例えば1箱1000円で発送していた場合、物流会社では1800円〜2000円くらいです。
とにかく手数料を多く取るために、手数料の項目を分けています。
例えば、荷受け手数料、検品手数料、梱包手数料、出荷代行手数料などです。
物流会社を使う限りある程度は仕方がないですが、手数料は高めなのを知っておきましょう。
②ノウハウが蓄積されない
物流会社を使うと自社で作業しないため、ノウハウが蓄積されません。
全て物流会社で作業をするため、細かい情報が流れてきません。
そのため細かい情報は、全て物流会社に問い合わせをして確認する必要があります。
逐一情報共有してくれますが、細かい情報までは伝えにくいことがあります。
なので実際に作業をしないとわからないことも出てきます。
物流会社を使うデメリットはノウハウが蓄積されないことです。